
今日は面白い冊子を入手しましたので紹介します。
全国に八十八カ所といわれるところは、たくさんあるようですが、特に中四国地方に集中しているように思われます。
理由の一つにはお大師様、つまり弘法大師「空海」の生誕地が四国の香川県であるということと無縁では
ないように思われます。
和歌山県には弘法大師が開いたとされる有名な高野山がありますが、四国には若き日の空海が自らの修行地として
選んだとされる場所が、八十八ヵ寺として信仰の対象となったとされています。
この四国の八十八ヵ所巡りは全国的に余りにも有名で、静かなブームになっています。
その他にも小豆島では春になると多くのお遍路さん達が繰り出します。小豆島の八十八ヵ所巡りです。
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岡山県も香川県の海向かいの県ですから圧倒的に真言宗の門徒が多く、弘法大師にちなむ信仰の場所が
たくさんあります。笠岡市の神島には神島の八十八ヵ所、私の住んでいる児島地区の山にも小さな八十八ヵ所巡り
が出来るようになっているところが、あちらこちらに点々とあります。
そして、ここで紹介する児島半島を中心とする八十八ヵ所巡りもそれら多くの中の一つです。
今年の5月6日はお大師講の日でした。朝から多くのにわか信者達がお接待を目的に集まってきます。
各地の大師堂やお寺では近所の人達がお接待の準備をしてお参りに来る人達を待っています。
仏教の教えに布施があります。これは信者がこの世で功徳を積むことによって来世の幸せが約束されると言う
教えに従って行うものです。お接待はいわばこの布施という善行の延長線上にある行いです。
従って、見返りを期待せずに身銭を切ってお参りに来る人達にお菓子を配ったり、お赤飯を作ったり、ばら寿司を
作って配るのです。私も一度だけ参加したことがあります。もちろん接待を貰い受ける方です。(笑)
そもそも信仰とは何か。他に何かを求めるのではなく、信仰という行いによって、自らの心のあり方を
今よりも少しでも浄化し高めることによって、神や仏にはなれなくても、少しでもそこに近づこうという
のが本来の信仰のあり方だと思うのです。
そんな八十八ヶ所巡りをする際の道標となるのが、今回有志によって発行された「児島八十八ヵ所霊場」と
いう冊子です。児島半島に八十八ヵ所があることすら思いもよらぬ事でしたが、こうして点と点をつないでいくと
少しも不思議なことではないような気がします。
というのも児島半島は元をただせば大きな島でしたから、その島全域に点々と八十八ヵ所が存在したと言うことに
なるのでしょう。その範囲は旧倉敷市の一部、旧児島市全域、そして現在の玉野市、児島郡灘崎町更には岡山市の
一部をも含むといった非常に広範囲なものです。その面積的規模は小豆島をはるかにしのぐ大きなものです。
島が陸続きになり、更に市街化するにつれていつの間にか忘れられていくような存在になったものと思われます。
私の住んでいる家の近くにも無住のお堂「友仙庵」があり、私の畑のそばにはその分院があります。
こうしてみると、ずいぶん身近なところに、その信仰の対象があることに改めて気付かされます。
あなたも四国霊場巡りに挑戦する前に、一度近くの児島八十八ヵ所巡りをしてみてはいかがですか。
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一周は約140キロ 四国遍路の十分の一の距離です。
足で歩いて 6日〜7日くらい 途中での宿泊が必要です。
サイクリングで 3日〜4日くらい
マイカーで 3日〜から4日くらい
南無大師遍照金剛 お大師様と「同行二人」
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