|
|

「ものを作る」ということは人間にとって大きな喜びの一つです。工場でものを作るといってもラインの一部だけの
仕事であったり、私の働いている化学工場のように製品のすべてはパイプの中を流れていたりと、「ものを作っている」
という実感がなかなか持てないというのが私達の現実の姿ではないでしょうか。
その点、大工さんなどは、日々自分の手がけているものが完成に向かって変化していくのですから、その喜びは
格別なものだと思います。農家では作物に手を加えれば手を加えるほど出来は良くなり、作物の成長を見ながら
仕事をするのですから、これも又大きな喜びの一つです。
自分の手で何かを作り出す。これは人類の長い長い進化と密接に関係していることではないかと思うのです。
人類の進化はものを作り出す過程と共にあったと言っても言い過ぎではないと思います。そんな事から私の趣味の
一端を紹介し、作品の一部を掲載してみました。
2002年4月10日追記
|
|
家具作りを始めたきっかけ
家具と言っても専門家が作るようなものはとてもまねが出来ません。従って、作ることが好きで、あれもこれもと
始めたのがきっかけで作品が次々に生まれました。
作り始めたのは会社の寮に住んでいる時からですからかれこれ30年以上になります。きっかけは寮の部屋が
狭いので何とか収納スペースを増やしたいと考えるようになったのがきっかけです。
道具をそろえる
いざ始めるとなると鋸(ノコ)も鉋(カンナ)も金槌(カナヅチ)もないような状態でしたから、金物屋や刃物やに行っては
大工道具を買いそろえることから始めました。当時、最近のホームセンターのように道具から材料に至るまで、何でも
そろうような店はありませんでしたから、倉敷の商店街をのぞいては手頃な値段のものを買いそろえました。あまり高す
ぎても手が出ませんし、だからといって安物はすぐだめになってしまうことが分かっていましたから、色んな店を見て
歩きました。
鑿(ノミ)やカンナはその当時買ったものを今でも使っています。その後、カンナも一回り小さいものを買ったり、最近
ノコなどは刃先だけを取り替えられるような、それでいて切れ味の良いものを買い足しました。昔、ノコは目立てと言って、
切れ味が悪くなると専門家のところに刃を付け直しに出していましたが、今は手間賃の方が高くて使い捨ての方が
安あがりのようです。大工さんなどの専門家も、そのようにしているようです。本当に便利になったものです。
道具も一旦凝り出すと、あれもこれもということになってしまいます。ましてや、私のように道具マニアになると、使う
ことより何でもそろえておきたいと思う気持ちの方が先に立ち、どんどん買い足してしまいます。そんなわけで、ノミや
カンナがそろったら今度は電動工具というわけで、電気カンナから始まり電気ノコ、電気ドリル、電気糸ノコ、電気サンダー、
電気溝きり等、次々に買いそろえていきました。家に来た大工さんが私の持っている道具の多さに驚いていました。
今、本気でほしいと思っているのは、ほぞ穴を切る道具です。ノミを使ってやっていますが、手間もかかり、なかなか
うまく行きません。これは持っていれば便利な道具の一つだと思っています。
作り始め
最初に何を作り始めたのか定かには思い出せないのですが、シンプルなふた付の棚だったと思います。その後に
本格的なものとしてガラス戸付のレコードを入れる棚を作ったように記憶しています。この棚は構造は簡単でしたが
ガラスをはめるための工夫が必要でした。そして塗装が大変でした。塗装は外面をマホガニー、内面をクリーム色と
いうツートンカラーのしゃれたものでした。材料は合板だったと記憶しています。出来はまあまあだったように記憶して
います。難点は大変重かったことです。合板の重さとガラス戸の重さでかなりの重量だったように記憶しています。
この棚は結婚後しばらく置いていましたが、新しい家に引っ越した後邪魔になり初め、欲しいという人がいたので
あげました。始めて本格的に何日もかかって作った棚でしたから今でも印象に残っています。
本格的に取り組む・・・・そして挫折
本格的な製作は本箱と洋酒棚をセットにした棚でした。(写真参照)この棚は図面を書いて作りました。2年がかりの
製作だったように記憶しています。というのも、あまりにも面倒で途中で製作を放棄していたからです。
一度作りかけたものをばらして、再度製作といういわく付きのものです。今考えると、さして複雑な構造でもないのですが
何故だったのか、今では忘れてしまいました。この棚は現在も廊下に置いて使用しています。
本棚と洋酒棚のセットです。
寮にいた頃作って、再度、戸を付けたりして手を加えたのが下の写真の、この棚です。中は本棚として使用して
います。ただの蓋ではつまらないのでこのような装飾にしました。糸のこで切り抜いたものを彫刻刀で加工したもの
です。それをベニヤ板の上に張り付けています。ベニヤ板もただのラワン材ではなく、表面を「しな」という木の板で
仕上げてありますので非常にきれいです。
中は本棚です。葡萄とスズランの花を装飾しています。
塗装はお化粧
家具作りの仕上げは塗装です。これが悪いとせっかく作ったものも台無しになってしまいます。従って、塗装も
水性ペイント、油性ペイント、着色剤、ラックニス等と色んな材料を使いました。着色剤は色々ありますが、注意
することは、塗りむらが出来やすいこと、木の材質によってマホガニーと書いてあっても、マホガニーの色と異なる
発色をしたりしますので、注意を要します。試し塗りをしてみて、気に入った色を使う方が良いと思います。
また、着色と仕上げが一緒に出来るような塗料もあると思いますので、色々工夫してみると良いのではないで
しょうか。忘れてならないのは一度に塗りすぎないこと、薄く塗って何度も上塗りをしていく方が仕上がりはきれい
です。そして横着をせずに、紙ヤスリやサンダーで丁寧に塗装面を仕上げておくことです。
塗装が終わりできあがってみると、どんなに出来が悪くても、それなりに満足のいくものです。そして、店で買った
どんな家具よりも愛着がわくものです。あまり大作を最初から取り組むのではなく小さなものから作り始めては
どうでしょうか。
家具の装飾
彫刻が出来る人は是非、彫刻を施したものを作ってみて下さい。私の場合、残念ながら彫刻を施したものを
作ったことはありませんが、機会があれば作ってみたいと思っています。そして、ガラスや装飾金具を使うと、
より一層作ったものに高級感が出てきます。
ガラスの戸を付けて高級感を出しています。
下の写真のカセットテープを入れる棚の装飾金具は、東京で見つけたものです。いつか使おうと思っていた
ものをこの棚の装飾に使ってみました。
装飾金具にはメンズクラブと書いてあります。
最近、装飾金具はホームセンター等でも色々なものをたくさん売っています。いろんなものを使ってみるのも
楽しいものです。またガラス戸を家具に取り入れると以外に高級感が出てきます。試してみて下さい。

最初の写真で紹介した書棚と洋酒棚です。(上が書棚、下が洋酒棚です。)

とにかく挑戦してみよう
ともあれ急ぐことではないのですから、こつこつと1年がかり位で作っても良いのではないでしょうか。一度に
やろうとすると疲れてしまいますから楽しみながら少しずつやっていくのも良いのではないでしょうか。
では、頑張ってみて下さい。
久々に挑戦、そして失敗
久々に何か作りたくて家内からリクエストのあった調味料棚を作ってみました。これがその作品です。
工作しやすい柔らかい材質の板をと思ったのが間違いでした。柔らかい材質は鋸で切るのには力もいらなくて扱い
やすいのですが、柔らかいために釘が効かないのです。その上、変なひずみが来てしまいせっかく注意深く切った寸法が
合わない等、色んな不具合が発生しました。
そんな訳で、本来は必要のない補強材を入れたり、釘で固定するところを木ネジにしたりと簡単に済まそうと思っていた
のが、そうはいかなくなってしまいました。この小さな調味料棚はそんな悪戦苦闘の末に何とか辻褄を合わせたような作品
なのです。やはり材料は程々の堅さ(木質の密度)を持ったものの方が良いということを改めて認識しました。
塗装もスプレー塗料でやってみたのですが、スプレーは吹きつけの量の調整が難しく、乾燥しない内に流れ始めてしまい
余分なものをふき取ったりしました。均質に塗れると思いスプレー塗料を使ったのですが、かえって手間がかかってしまい
ました。刷毛塗りは面倒くさいようですが、きれいに仕上がり無駄な塗料も使わずに出来るようです。
久々に作った失敗作で色々勉強させられました。
|
|
|
|
|
|