先日墓参りに行った母からおじさんが寝込んでいるという事を聞きました。この人は私の父の
一番上の兄で90歳近くになります。若い頃から大変な苦労をしてきた割には丈夫な人でした。
おそらくは、この人の母である私達のおばあさん(93歳で亡くなった)の体質を受け継いだの
ではないかと思います。
しかし、最近どうも健康を損ねたようで寝込んでいるとの事でした。そのおじさんは日頃から
粗食であるにもかかわらず、健康な時には、何を食べてもおいしいと言っていました。健康で
あったからこそだと思います。その叔父が食欲がなくなった、ご飯がおいしく食べられなくなった
と言っているとの事でした。余程体の具合が悪いのではないかと思います。出来ればもう一度
健康を取り戻して欲しいと思っています。
先日来私は風邪を引いてかなり長期に渡って健康がすぐれませんでした。風邪ひきの症状は
薬で押さえ込んだのですが、何となく体がだるかったり、食欲がなくなったりという状態が続いて
いました。温かくなり始めてからやっと体の方も元通りになりつつあるようです。日頃は何とも
思わなくても、体のコンディションをこわして初めて健康のありがたさを感じます。
健康である時の食べ物の味は格別です。それがたとえ漬け物に白米だけであっても最高の
ご馳走です。こんな時、ふとご馳走とは何だろうと考えたのです。どんな素晴らしい料理であって
も、病人の前に出したのでは猫に小判の様なもので何の食欲も感じません。健康であるからこそ
腹も減り食欲も出るのです。健康でおなかが空いているときには、どんなものを食べてもおいしく
感じるものです。
現代は飽食の時代と言われています。テレビ番組に料理番組が多いことを見てもいかにグルメ
ブームかということが良く分かります。さかのぼれば江戸時代にもこんな時代があったようです。
飽食時代はそれはそれで良いことです。平和な時代だからこそとも言えるからです。しかし、一方
では毎日の食事にも事欠くような人達がいることを考えると手放しでは喜ばれません。
ともあれ健康であればこそ、たとえ粗食であってもおいしく食べられるのです。そういった意味に
おいて、ご馳走とは何ですかと聞かれたらそれは健康ですと答えたいと思っています。
今日も感謝をしながら最高のご馳走を頂いています。ご馳走に食べ飽きた人にご馳走を勧める
際には、なにはともあれ健康な体を作りなさい。おなかを思い切り空かせなさい、そして、粗食に
しなさいとアドバイスを致します。
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