2000年5月掲載
お茶もサンショウも果実ではない。しかし、我が家の果樹園では一角を占め、自己を主張している。
サンショウはそばを通るだけで、あの特有なにおいをまき散らしている。秋には黒く輝く実をこぼし、
明くる年には近辺に小さな芽が出ている。サンショウの子供達である。
こうして我が家の果樹園には、いつの頃からか定かではないが、サンショウの木が二、三本生えて
いる。きっと、小鳥たちが運んできたものであろう。
サンショウの実は、うどんの薬味である七味唐辛子や薬用として用いられてきた。若い新芽は
タケノコが生える頃、木の芽和えとして用いられたり、澄まし汁に薬味として浮かべて用いられる。
この特有な香りでも分かるように、元々は薬草なのである。
お茶は今日では食生活には欠かせないものになっているが、古くは薬として中国から入って来た
もののようである。生の葉を噛むと独特の苦みがある。お茶の葉に含まれるタンニンの味だろうか。
ともあれ、このままでは食用にはならないようである。やはり蒸したり揉んだり煎ったりしながら加工
しなければ、あの特有の旨さは醸し出されないようである。
春の若葉の色艶は言葉では言い表せない美しさがある。
山椒
とても果樹とは言い難い植物であるが、小さな実が香辛料等として利用されるので紹介しておこう。
我が家の山椒は二カ所に植えてある。両方とも小鳥が種を運んで来たものらしい。葉にも実にも
強烈な臭いがある。山椒の若い芽を利用したタケノコの木の芽和え等は季節の料理としては絶品
である。
また、花が咲き小さな実が出来る。熟すと実は割れて中から真っ黒な艶の良い種が飛び出す。
「山椒は小粒でぴりりと辛い」これは香辛料としての山椒のことを見事に表現している。つまり山椒
の実は小さくても強烈な舌がしびれるほどの辛さを持っている。そのことから体の小さな人でも異能
な人の褒め言葉として使われている。
春先に芽吹く落葉植物である。やがて初夏に花開く。目立たない小さな花である。そして、やがて
実を結ぶ。緑色の小さな実である。この時に採取したものを香辛料やイカナゴの釘煮等の生臭さを
取り除くのに使ったりする。よく似た仲間に犬山椒がある。こちらは葉が大振りで臭いが薄いようだ。
今年も柔らかい芽吹きに始まって今は(4月上旬)大きく葉を広げている。
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柔らかい新芽がつやつやと光りとてもきれいだ 2002年3月下旬撮影
花が終わりサンショウの実が大きくなっている 2000年5月下旬撮影
上の写真は2003年5月下旬に撮影したサンショウの実の近接撮影
お茶
お茶はおじいさんが植えていた。その木を挿し木にしたのが、今果樹畑に生えているものである。
別にお茶に加工して飲んでいるわけではない。生け垣のようにして楽しんでいるだけの事である。
随分以前の事だが、新芽を摘んで手作りのお茶を作ったことがある。結構、味も香りも市販品に
負けないようなものであったことを記憶している。今年も輝くような若い芽を勢いよく空に向かって
伸ばしている。
お茶も中国から日本に入ってきたときには薬として入ってきたと聞いている。最近、カテキン効果
だとか聞き慣れない言葉を耳にする。これもお茶の持つ薬用効果なのだろう。
先日、花見の席でお茶会を開いた。その時、飲ませて貰った玉露の味は、日頃番茶しか飲んで
いないものにとって、とても新鮮なものに感じられた。さすがは玉露である。
お茶にも山椒にも病害虫はほとんどない。害虫と言えば山椒につくアゲハチョウの幼虫くらいの
ものであろうか。
さて、ここ二年ほど我が家でお茶を加工している。加工しているとは言っても手揉みであるから
わずかな量である。しかし、味は抜群である。これぞお茶の旨さだと実感している。あまりにも
カフェインの量が多いので午後に飲むと晩寝付けない。従って、飲むのは午前中までとしている。
実に簡単な作り方なので紹介しておこう。まず、摘んだ新芽の柔らかいところだけにしてラップに
包んで電子レンジで蒸す。それをホットプレートの上で何度も何度も手もみする。水分が完全に
飛んでしまったら完成である。
2009年8月7日追記修正
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柔らかい新芽が一斉に伸び始めている。左は2000年5月中旬撮影、右は2003年5月撮影
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