病は気から

先日のTBSの「報道特集」という番組でユニークな話題を取り上げていました。私自身が以前から考えていたことに
近い話題であったので、尚更、興味を抱いたのかも知れません。
私の周辺で癌にかかったと言う人の何人かを眺めていますと、単に高齢者と言うだけではなく、他の要因が何か合った
のではないかと思われる事例が少なくありません。また、相次いで家族が癌に冒され亡くなった事例や、私の仲の良かった
会社の同僚などは、とても癌年齢ではないのに若くして亡くなりました。その友人のお父さんが癌だと宣告されて、わずか
一年か半年あまりの出来事でした。
岡山県のS病院では癌患者ばかりを集めて山登りに挑戦したり、気持を切り替える事によって手術後の再発防止や
延命治療を試みているところもあります。
こうした事例の数々に共通して言えることは、癌と心は密接に関連しているのではないかと言うことです。心の病が色んな
病気の元になることは古くから良く知られていることです。特に昔から「病は気から」とも言われてきました。気持、すなわち
心のあり方が、精神的な病気のみならず免疫不全症や胃潰瘍などの胃腸病とも大いに関係があることは良く知られて
いるところです。適度なストレスは必要だとも言いますが過度なストレスは様々な病となって現れて来ます。癌も決して
論外ではないと確信をしています。
報道特集で取り上げられた新潟県の福田医師は医学会から異端児として見られているそうです。しかし、一方ではこの
医師の手によって癌が消えたり、小さくなったと言う患者も少なくないのです。福田医師は自律神経のバランスを整えて
やることにより、患者自身の治癒力を高め、引いては癌そのものもなくしてしまうと言うものです。
従って、手術も必要なければ、制ガン剤の投与も必要ないのです。患者自身の治癒力を高めるための処方を行うことが
治療なのだと言っています。この理論をうち立てて研究をしておられるのが、新潟大学の安保教授だそうです。教授の理論
は素人でも理解できるような単純で明解なものです。こうして福田医師と安保教授の二人三脚の治療は続いているのです。
最近になってやっと患者側の立場に立った医療と言うことで、同調者も増え初めているようです。こうして裾野が広がり、
実証例が多くなればなるほど、何が問題で何が有効なのか見えてくるのではないでしょうか。
大病院や現代の医療を儲けの道具に使っている人達の立場からすれば、大きな儲けのチャンスを失ってしまいます。
手術台も高い薬も必要なくなるのです。確かに死活問題かも知れません。しかし、医は仁術という崇高な理念を前にした
とき、今の医療のあり方で本当に良いのかと疑問を持たざるを得ません。
どうか早い時期に自律神経の働きにメスをいれ、医療のあり方そのものを根底から見直す日が来ることを心から願って
います。こうすれば高い医療費で圧迫されている健康保険の問題も大きく改善されると思いますし、高齢化社会の中で
健康で長生きが出来る日も実現可能だと思うのです。
そして余談にはなりますが、私達一人一人も心にストレスを溜めないように、なるようになるさという大らかな気持で
日々を過ごして下さい。そうすることが心の病からも体の病からも遠ざかる事になると思うのです。
2002年7月11日掲載
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