紅の舟歌
先日やっと一枚の小さなCDを手にしました。この歌のほんの一部分だけが耳の中に残り忘れられなかった歌です。
「紅の舟歌」と言う題名の歌です。
この歌を初めて耳にしたのは行きつけのスナックでした。この日も店内は大勢のお客さんで賑わっていました。何曲
かのリクエスト曲が歌われた後、ある女性客が立って歌い始めました。実に上手でした。中年の女性でしたが、彼女の
少しハスキーな声に艶があって、もう一度リクエストしたいほど聞き惚れていました。お世辞ではなく歌い終わると、
みんなからのやんやの喝采でした。
以来、私の耳には、この歌のほんの一小節が長くとどまることになりました。「えーんやこらまかせの舟歌に・・・」と
いう歌詞から、この歌があの有名な最上川音頭に由来しているのだと言うことは良く分かりました。しかし、曲の名前
すら分からず何年かが経過してしまいました。
そしてつい最近、この歌の名前が「紅の舟歌」である事が分かりました。そして歌っているのが北見恭子さんである
こともインターネットで調べて分かりました。一部の人には良く知られた歌であろうとは思いますが、比較的マイナーな
曲であることは間違いありません。従って、レコード店にあるかどうか疑問でした。お店の人に聞いてみたところ、
置いていないとの事でした。古い曲でもあったからです。私が初めて耳にして以来5年以上も過ぎていました。
今も取り寄せたシングルCDの曲がカーステレオから流れています。何度聞いても良い歌です。歌詞も女心をうまく
現しています。北見恭子さんという歌手をテレビでは見かけたことはありません。しかし少し鼻にかかったような
民謡調の声質は、この歌にぴったりです。
曲名の「紅」はこの地方が昔から紅花の産地だったからではないでしょうか。最上川を下り船は酒田港に入ります。
古きよき時代は、こうして最上川を交通手段として、人も荷物も上り下りをしたに違いありません。
「紅の舟歌」作詞 松井由利夫 作曲 岡千秋 日本コロンビア(株)
一番の歌詞を紹介しておきます。
♪♪この舟が 酒田港に着くまでは
わたしはあなたのこころ妻
紅花とかした恋化粧
エンヤコラマカセの舟歌に
捨てて涙の最上川 最上川
2002年6月19日掲載
「北見恭子オフィシャルサイト」
先日、思いがけないメールが届きました。なんとこのページの主人公「北見恭子さんのオフィシャルサイト」からでした。
私がこのページを掲載するに当たって何度も検索したのですが、探すことの出来なかったサイトでした。思いがけない
巡り合わせに感動しています。
北見さんは歌手活動を通して海難船員の遺児達の支援活動を続けて来られたとのこと、出来そうでなかなか出来ない
ことです。今後のご活躍を心からお祈りしています。
北見さんの独特な声はやはり民謡からきたものでした。CDを聞いたときから、この人は民謡をやっていた人ではない
だろうかと感じていましたが予想が的中しました。歌謡曲と民謡、どこか同じ心に触れるものがあるような気がします。
いわば日本人の心のふる里とでも言えましょうか。
ここに北見さんのサイトへのリンクを張っておきます。是非、アクセスしてみて下さい。
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